■あたし16歳の女子高生

あたしは16歳の女子高生。内臓が出ているけど気にしないで。でも小腸は踏まないで。あなたの足の下にあるそれ、あたしの小腸だから。日本の象徴は天皇だから。とにかくあたしは16歳の女子高生。頭の半分が吹っ飛んでいるけど大丈夫。まだ大丈夫。ロケットランチャーを避けきれなかっただけ。東京ではよくある話。心配しないで。でも小腸は踏まないで。小腸ってすごく大事な器官なの。消化とか吸収とか担っているの。オーケー、話を戻しましょう。あたしは16歳の女子高生。肌の色がビリジアンだけど気にしないで。地黒ってあるでしょ。それと同じ。あたしは地ビリジアン。森の中では見つけにくいけど、コンクリートジャングルでは目立ちまくり。肌に合うファンデが見つからないのが唯一の悩みかな。あとお願いだから小腸は踏まないで。わざとでしょ。絶対わざとだよね。でもいいわ。今回だけは許してあげる。でも次やったら承知しないぞ。強酸性のつばかけちゃうぞ、ってウソウソ。つばかけるのはウソ。強酸性はホントだけど。仕切り直しましょう。あたしは16歳の女子高生。最近シルバーのアクセサリーにはまっているんだ。え？あたしにぴったりのシルバーアクセサリーがあるの？うっそー！プレゼントなんて超うれしい、って何それ。もしかして拳銃じゃない？えっ撃つの？撃っちゃうの？16歳の女子高生に撃っちゃうんグヴェ！ウゴッ！……ハァハァ、ごめんなさい。女子高生らしからぬうめき声あげちゃって。でもあなたがいきなり銀の弾丸を撃ち込んでくるから。ほら見てよ。もう膝がぐちゃぐちゃ。顔もぐちゃぐちゃ、ってそれは元からじゃーい！ってそこ！小腸踏まないで。あたしの渾身のノリツッコミを無視して小腸踏まないで。小腸の上でバンブーダンスを踊らないで。トンタッタトンタッタって、あらあなた案外リズム感いいじゃない。あたしも一緒にいいかしら、って膝が砕けて立ち上がれない。しかも顔が濡れてて力が出ない、ってあたしゃアンパンかーい！……大丈夫。体中の毛穴から紫色の粘液が出ているけど心配しないで。これ汗だから。青春のきらめきだから。って言うか、さっきからあたしひとりはしゃいでいるみたい。でも普段のあたしはこんなんじゃないんだよ。今はギャルっぽいけど、普段のあたしは大体ゲル状。ギャルと言うよりゲル。あなたはゲルっぽい女の子嫌い？ねえ答えてよ。ゲル系女子はどうなの？答えて、そしてキスして。でも後生だから小腸は踏まないで。午前中に食べたニンゲンが消化不良になっちゃうから。

Permalink | 記事への反応(3) | 03:29

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