2009-08-20

コミックギア批評

同じ漫画家として、どうしても我慢できなかったので自重しない批評を書いておきます。

ヒロユキ先生がこんなにマンガがヘタだとは思わなかったし、こんなにつまらないマンガを

マネしようとする若い人がこんなにいることに驚きました。

雑誌全体からだたよってくるのは、「作者都合による読者無視」感。

とにかく話もキャラも作者側の都合でのみ描かれていて、読者側の視点がすっぽり抜け落ちている感じ。

一体誰に売りたいマンガなんでしょう?

1.スーパー俺様ラブストーリー

まず94Pは何かの間違い。

24Pに縮めてからネーム会議に出せと思う。

ヒロユキ先生が筆頭となって、まったく無意味な大駒&見開きを使っているから、

他の作家もそれに追従してスカスカのマンガを描いてしまい、結果雑誌全体がスカスカになっている。

内容もあまりに見所がない。

2話とも、女に弱い主人公が暴走した結果ヒロインに殴られるというだけの話。

4コマ、ショート漫画1話分のネタをそのまま50Pに引き延ばしただけなんだろう。

コマ割りや構図での演出は全て破棄して、強調したいところがあれば何カ所でも見開きにするというだけの

稚拙で短絡的で無勉強でマンガを馬鹿にした構成。

ヒロユキ先生にはストーリーマンガを描くだけの実力がまるでない。

そんな人がトップに立って全体を指導しているので、以降のマンガも推して知るべし。

2.マシンガンソウル

主人公が気持ち悪い。

表情をぐちゃぐちゃに崩しすぎで、読み終わった後「主人公の顔ってどんなだっけ?」と思い返しても

ヨダレ垂らして目を見開いてる気持ち悪い顔しか浮かばない。

私設軍の傭兵という設定なのだが、銃も車の運転もまったくできず、軍人らしい考えもまるで無い

主人公にはリアリティが欠落している。

加えて、「根性」というだけで肩や足を打ち抜かれても女2人を抱えて平然と走るし、

そのまま10mくらいある崖から飛び降りても無傷だし、最後には頭突きでコンクリの壁に穴を開け

建物を倒壊させている。

これらの行為がなんらかの特殊能力によるものならまだいいのだが、全て「根性」の一言で片付けられている。

ミリタリーものという、ある意味最もリアリティが求められるマンガにこの主人公をあてがったのは

完全な選択ミスではないだろうか。

スケットダンスみたいに、日常世界でのお助け団みたいな設定の方が良かったのでは…。

3.大魔王ザキ

俺様キャラの主人公に一片の共感も抱けない。

せめてどこか一カ所、「ほんとうはこいつイイヤツじゃん」と感じられる部分があれば良かったのだが、

徹頭徹尾クズ野郎で外見も気持ち悪く、まったく救いがなかった。

話がイントロで終わってるのを「第0話」などと言い訳しているのも印象が悪い。

4.ゴーストラッシュ

俺様キャラの主人公に一片の共感も抱けない。

目の前で一般人が惨殺されていても無反応。

でも自分の服が汚されたらブチキレて化物一掃。

作者は主人公にキャラ付けをしたつもりだろうが、考えが浅すぎる。

また、主人公や世界観に関しての説明がまるでないのもアウト。

序盤で触手を「汚い!」といってぶった切るシーンと、

中盤で化物を「汚い!」といってぶった切るシーンは意味合いがまったく一緒。

だったら序盤を主人公の事務所や自宅のシーンにして、キャラ&世界の設定を説明しながら

日常での潔癖症っぷりを見せるなど、やり方は色々あったと思う。

5.Good Game

この中では一番まともだが、今ひとつ盛り上がりに欠ける。

展開がひとつずつ淡々と進んでいる感じで、ページを無駄にしている。

主人公のゲームセンスの説明、少女との出会い、少女とのゲーム勝負は全て同時に進行できる。

また後半では主人公が難易度ナイトメアのゲームをプレイし終わった後でヒロインがリアクションを取るが、

これもプレイしている後ろでリアルタイムでヒロインらがリアクション取るべきではないか。

プロット自体は悪くないのだが、ストーリーが一本の紐みたいになってて厚みがないため、つまらなく感じる。

キャラに関しても記号の集合体の様な印象で、やっぱり厚みがない。

6.ヒヨコと道化と不思議の街と

もうちょっと力を付けて別の雑誌でデビューしていれば良かったのに…。

特に際だった見所もないけど、致命的な欠陥もない空気マンガ。

強いて言えば迷子のシーン、8Pもかけて壁の絵がどんどん変わっていくのを描いておきながら、

結局あれはただの絵でしたというオチはちょっと納得がいかない。

7.デスハート

この中でも最低のマンガ。

タイトルと扉絵を見ただけで「失恋すると心臓止まるとかそんな設定だろ」と簡単に予測が付く。

なのに、46Pも延々とただフられるだけの展開を描いたあと、

医者からそういう病気であることを告知されるシーンで1話が終わる。

普通なら、最初の失恋話なんざ8Pにまとめて、病気を告知されたあと主人公が

どういう行動に出るかを描くだろう。

仮に今の構成でいくとしても、Pを割くシーンがおかしすぎる。

デートをするシーンは4Pでさらっと流しておいて、その後告白してフられるだけのシーンで19Pも使っている。

ちなみに前半で女には彼氏がいるというネタばらしも済んでるので、フられるのは読者もわかりきっている。

実は前半で主人公を励ましに着た男友達と女は付き合ってるのだが、その男友達は一回もアップになっていなく

顔もよく分からないため、突然名前を出されても「誰?」としか言いようがない。

それから根本的な欠陥として、主人公がとにかく気持ち悪い。

ずっと左右非対称の表情をしてるし、演技がいちいち大げさで吐き気がする。

これが13歳の中学生という設定ならまだほほえましく見られたかもしれないが、これで20歳とは…。

そもそもこの雑誌、対象読者は何歳なんだ?

8.アシュラ

本当はチキンの主人公が、レディースのトップに祭り上げられ、バレないように虚勢を張るマンガ。

早い話が、「カメレオン」や「伝説の頭 翔」の女の子バージョン。

テンプレができあがってるジャンルだし、この中では一番マンガらしい作りにはなってると思う。

説明がちょっと足りなさすぎる気がするけど…。

ただこれをずっと連載していくのは正直きついんじゃなかろうか。

読み切りなら全然アリなんですが。

9.プリンセスサマナー

「遊戯王」の女の子バージョン。

そんなに面白くはないけど、あんまり欠陥もない。

ゲームのルールを厳格に決めて、スカっとするような戦術を見せていければ面白くなるかも。


※追記

上記の内容は全て、ネームあるいはプロット段階で簡単に指摘できることです。

少なくともまともなマンガの感性を持っている人なら普通に分かりそうな欠陥ばかり。

漫画家はこれらの欠陥を潰した上で出来たネームに対して、更なる推敲を重ねます。

ギアの作家陣は再三「お互いに容赦なくダメ出ししまくってます」と言っているけど、到底信じられない。

もしその言葉を信じるならば、この程度の指摘もできない烏合の衆だと公言していることに。

最後に問いたい。

ギア作家陣は、本当に自分のマンガが、また他の作家のマンガが面白いと思っているのですか?

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