買いたい、読みたいという本がなくなってしまった。
八重洲ブックセンターにいたら昔はいくらでも時間が潰せたのだが。
学生時代から本を買いすぎていたのだが、親が死んだり会社を辞めてフリーランス→請負→派遣と
貧乏になってきたので自分にぎりぎり理解できるレベルの本だけを買うように心がけていたら
・うちにあるから買わないでいいよ、な本(大体同じことが書いてある本を含む)
・自分には無縁な本(レベルが高すぎる、専門家しか必要としない細かい情報を含むなど)
・実用的に意味のある本(だがもうほとんどない)
・ポルノを含む純然たる娯楽
の5種類に分類されるようになり、ちょうどその頃見合いした相手と1年半後に結婚した。
不思議なのはかつて山ほど買っては職場を去るときに寄贈したりもした
「実用書」という分類に属する本がこの数年で極端に縮小したことだ。
たぶん仕事(IT系、非プログラマ)で新しい知識を求められることがなくなったせい。
そして背伸びをやめたので無縁な本が増えた。
最近は最後の分類に属するものを見ては、うーん、ブックオフでなんとかしようか、
でも衝動的に欲しいなあ、とか逡巡するようになった。
性欲が亢進するときは、お守りがわりにお気に入りのエロ小説を持ち歩いている。
どうせ中身は同じだから、と買いたがる自分を止めるためだ。
亡母や弟と違って小説好きでないのが幸いした。最後に買ったのは
川端の『掌の小説』か、買いなおしとわかっていた『ジャッカルの日』か。
家内にしてみれば私はまだ本を買いすぎると思うけど。
最近は趣味で学術論文を読んでいる(学問のトレーニングを受けていないので
あくまで趣味の範囲)。IT 系なので IEEE Computer Society に
まずは入ってすぐ辞めて、ACM Professional Membership で
Knuth の昔の投書とか、入手して読んだ。そのうち Google Scholar で
ネットサーフィンをしては、arXiv や著者本人の公開している
プレプリントをこっそり会社でプリントアウトしては読むという悪癖に染まった。
英語力はないので論文は眺めても洋書はきつい。とりあえず 200 ページ以上ある
本は買わない、ということにしたら、以後増えなくなった。基本的には Dover。
ACM の会員資格は最近あんまり使ってないけどお布施的に更新している。
MSDN とか OTN とか RHN に個人でお金を払うことを考えたらぜんぜんお得だと
思うことにしているが、あまり役に立ってない。来年はやめるかも。
それでも読めないものがあるので、ScienceDirect とか JSTOR にアクセスするために
国立国会図書館新館地下まで足を運ぶ稀な機会を心待ちにするようになった。
そんな日々に NK-EXA の安藤さんのこの記事をみてちょっと心穏やかでない。
http://www.atmarkit.co.jp/fjava/column/andoh/andoh47.html
同じことをする人が増えるとなにか自分が不利益を受けそうな気がするのだ。
何がいいたいのか自分でもよくわからない。たぶん、くだらない本を思い切り
買えないことが少し寂しいのだと思う。
図書館行ってるんならも少し背伸びして よくわかんないレベルの本を借りてみるのもいいかもね。 個人的には http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/tanass.cgi?REV-COD=NB05%2FNB86%2FNB85%2FN92 年末の...