2009-07-09

いまさら田母神論文のこと

2009/4/7の読売新聞の論点にて元陸将が田母神論文批判を書いていた。

だいたいこんな内容。

●(田母神さんは)自衛官が命を捨てる国防の根拠を「侵略の過去を持たない良い日本の歴史」に求めているが、

交戦国は互いに異なった正義があるのは世界常識で、日本の主張だけを正義とするのは客観性に欠いている。

自衛官の決意の前提(文のまま)を「良い日本の歴史」とするならば、歴史の評価が定まるまで

自衛官国防の決意は存在しないことになろう。

●今の日本を見れば、政治道徳も決して良い日本とは言えない。それでは「良い日本」が存在しないから、

自衛官は命を捨てる国防の決意を持たないことになるのだろうか。

自衛官国防を決意する根源は歴史でなくて、「自分の国は自分の手で守る。主権者には国防の義務がある」と言う

民主国家原理であると信じている。

●私も在職中に政治決定への反論を考えたことがある。だがその都度、先輩から「軍人は所詮職人だよ」と諭されて受け入れてきた。

 組織のトップがこのルール破れば、部下はそれに倣って勝手放題の行動を取るかもしれない。

己の所信に忠実ならんとして、組織を省みないのはトップではない。

軍国主義華やかなりしころの軍人は今の自衛官に比べて遥かに自由であったことと思われる。

だが一部の現役将校たちは、専門外の軍事以外の分野に発言を求めだし、クーデター純粋青年将校の行為と主張したのではなかったか。

http://kakisyann-kaisou.seesaa.net/upload/detail/image/001-6e6f8-thumbnail2.jpg.html/



でもってそれに関するネタ2ch軍事板で探してたらこんなスレ発見


694 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/12(日) 00:52:06 ID:???

読売に元陸将がタモ批判論文載せたそうだけど

読んだ香具師いる?

696 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/12(日) 11:32:05 ID:???

ああ、読んだよ。

至ってまともなもんだよ。

戦中派とか厖大10期ぐらいまでは、組織人としてごくまともで、非常にラディカルでバランスのいい

方々が多かったなあ。

ところが俺が厖大にいた頃に冷戦構造が終わり、さてこれから日本の防衛をどうするべきかって

学生なりに真剣に考えていたところに、タモさん世代は混乱して、なぜか皇軍に「原点回帰」しちまった。

講話とかで平気で旧軍を「先輩方」と言ってしまう神経には、呆れたものだよ。

自分たちの存在意義や使命感を半世紀前に求めるって、どんだけよ?

ああこういうバカな司令官になっちゃいかんのだなと、その時みんなで思った。

ちなみに厖大一桁は、旧軍将軍を「諸君の先輩は」と言った旧軍将官に対して

「我らに先輩なし、我ら自衛隊歴史の始まりなり」

といって、新たな国防の担い手であることを高らかに宣言したという逸話がある。

隊内のいわゆる「むかし防人、いま自衛隊」ちゅうたとえは、そこから来たわけで。

そのころの気概に比べ、タモさんの劣化度と言ったら(泣

705 名前:696[sage] 投稿日:2009/04/12(日) 12:54:42 ID:???

「先輩なし」というのは、表面的につながっているとか継承された部分があるとか、

本質はそういう話じゃないと思うんですよ。

彼らが任官したとき、上司も部下もみんな「旧軍関係者」なんです。

にもかかわらず、20代のそこそこの若者が、周りが旧軍出身という環境で、

自称「大先輩」にそれを面と向かって言ったという、その勇気気概が痛快で

見事なわけで。

組織を担う人間としての、精神的な宣言な訳です。

もっともこの勇に至ったのも、当時講話なんかを旧軍関係者がすると、平気で

当時の海軍陸軍の礼装で来きて、ひたすら武勇伝を宣う、今で言う「KY」な

連中が多かった反動という話も聞いたことがある。

負け戦しといて、軍装して自己弁護とは、なんのこっちゃと。

こりゃあ、指揮官がこんなのだから戦に負けたんだなと思ったんだろう。

井上成美は、こういう連中に「恥知らずが!」と激怒した話があるらしいけど。

706 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/12(日) 13:51:56 ID:???

なるほどね。そういう背景があったんですなぁ。

了解しました。

昔の自衛官はえらかったんだねぇ。

そういう自衛官精神をぜひとも継承してほしいものだ。

むしろ我々もみならわなきゃいかんね。

720 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/12(日) 16:38:45 ID:???

井上成美は、こういう連中に「恥知らずが!」と激怒した話があるらしいけど。

当時は蟄居して自伝書いて印税を部下の遺族に渡してたんだっけ?

そりゃ恥知らずって怒るのも判る気がする。

そもそも敗軍の将が平気で兵を語ってるんだからな

http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1239170839/


久々に2chで興味深い意見を読んだ。

はるかに年下の若造が、大先輩に対して「我らに先輩なし!」と言い切れてしまうその若さ気概にちょっと震えるくらいの感動を覚えた。

自衛隊にはその精神を失わずにいて欲しいものだ。

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