2009-01-18

ジャンケン哲学

修学旅行で行った奈良薬師寺の坊さんの話をいまだに実行している殊勝な俺。

薬師寺の坊さんは、講話が面白いことで有名なようで、今でも修学旅行の生徒たちが坊さんの話をきくのは、定番メニューらしい。

「なぜ、仏法ではご祈祷をするとき、手と手を合わせるのかご存じですか。指と指のシワを合わせて、シワ合わせ、つまり幸せを願うのです」

これ、のちに仏壇のコマーシャルでもやった。

「また、手の甲の側を合わせて逆にしてはいけません。なぜなら指の節と節を合わせるとフシアワセになってしまうから」

これで一同意味なく感心。

「さらにこの話は3つでワンセットになっているのです。爪と爪を合わせてみてください。ほら詰め合わせ。ワンセットです」

一同笑い。

この話をきっともう何十年もしているのだろう。

修学旅行の生徒さんがこの寺を訪れると、わたしたちは講話をさせていただくことになっています。しかしこれはあまり我々も進んでやりたい仕事ではありません。そこでジャンケンをして当番を決めるのですが、みなさんは普通、嫌な仕事の当番をジャンケンで決めるとき、負けたほうに決めますよね?」

「我々は違います。勝ったほうが当番をすることにしているのです。ジャンケンで勝つと嬉しい。やった、勝った!と思います。嬉しい人が、嫌な仕事をするのです。結局おんなじことなんですけど」

以来俺はジャンケンをするとき、嬉しいことを決めるときには負けたほう、嫌なことを決めるときには勝ったほう、ってことにしている。今でも。

別に仏法精神に則ってるわけじゃないよ。そのほうが幾分かおもしろいから。

めんどうな仕事担当を決めたりするときに、「勝ったほうにしようぜ」と言うとたいてい怪訝な顔をされるけど。

実際やってみると、分かるひとには分かる。と思う。

  • 中2病と言われてもいい。 「さらにこの話は3つでワンセットになっているのです。爪と爪を合わせてみてください。ほら詰め合わせ。ワンセットです」 一同笑い。 こういう時に...

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