博士課程2年目に入ったある日、突然うつ病になった。本当に突然。でも今思えば、その1ヶ月くらい前から効率が落ちてきてイライラしていた。ある日を境に思考能力が低下し、徐々に何もできない状態になり、ベッドから出ることさえできないまま夕方になる。夜になると少し活動できるようになり、でも一日何もできなかった自分を責めて悶々とする。そんな日々だった。
きっかけは、いくらでも思い浮かぶ。先の見えない毎日、失恋、ボスからのセクハラ・アカハラ、先輩研究者との意見の相違、研究補助員さんからの嫌がらせ。
指導教官から実験が滞っていることを注意され、その都度必死で研究室に行って仕事をこなし、そのあとまた2日くらい眠り続ける、という生活で、3ヶ月くらい過ごしていた。
さすがにおかしいと思った。もっと早く自覚すればよかったのだろうけれど、うつ病の怖いところはそういう思考に至るまでのエネルギーさえなくなってしまうことだと思う。
精神科で抗うつ剤をもらって、1ヶ月くらいで回復してきた。元の状態になるまではさらに1年近くかかったし、今でも正直病前と同じエネルギーを持っているか、と言われると考えてしまうけれど、普通に生活して、恋愛して、結婚までできるくらいになった。
今は、なんとか研究もまとまりつつあり、来月の審査会の準備に追われている。抗うつ剤は、少しずつ減らしている。離脱症状がつらいけれど、以前の「なにもできない」辛さに比べたら耐えられるレベルだ。
はてなには院生の人が多いのか、よくそういう人の文章に出会うけれど、中にはすごく辛そうに見える人もいる。私の体験談を置いておくことで、誰か一人でもその状態から脱却できればいいなあと思って書いた。ただそれだけ。
博士課程で三十代って¥¥¥
元増田だけど、いろいろあって年とってんだ。遊んでたわけじゃないのでそこは突っこまないで欲しい。