(河村官房長官は)誘拐や事故などに巻き込まれた際に携帯電話が必要という意見については「携帯電話でなくても、衛星などを使って絶えずどこに行ったかわかる時代」と反論。
http://www.asahi.com/national/update/1204/TKY200812040305.html
大阪府知事が率先して言い出すことかなぁ、もっと、他にやることあるんじゃ?とは思うけどさ。
それよりも、この官房長官の発言の方が、よっぽど怖い。
「携帯電話でなくても、衛星などを使って絶えずどこに行ったかわかる時代」
って何?衛星写真から人物が特定できるってこと?SFや映画の世界の話じゃん?そんなこと、官房長官ともあろう人が、本当に信じているの?
NSAが衛星を使って無実の人を追跡して陥れる映画:「エネミー・オブ・アメリカ」
http://www.simpson-bruckheimer.com/enemyofthestate/enemyofthestatestory.htm
現時点では、はっきりいって、誘拐事件に警察が衛星使っていなくなった子供を捜すなんて技術的にも経済的にも無理。
ものすごく簡単に言えば、衛星は「曇っていれば終わり」「夜は無理」「室内・地下は無理」。
衛星の解像度は、アメリカが軍用に使っているもので10cm四方だといわれている。
10cm四方じゃ、個人の特定は非常に難しい。頭頂部しか映らないのだから、顔写真と照合するのは無理だろう。ただ、身長・体の幅・手足の長さ・頭の大きさぐらいはわかるだろうから、これらの比率で照合すれば、大人と子供の判別ぐらいは楽に出来ると思うけど。
そもそも、それぐらいの解像度があったとしても、日本全国の全範囲をずっと撮っているわけじゃない。一度に非常に限られた範囲にしか焦点をあわせられない。いつどこで起きるか分からない誘拐事件に、どうやって対応するんですか?
衛星を使って、誘拐事件が起こっても子供がどこにいるかわかる、なんて、SFもいいところです。
小中学生の携帯は禁止してもいいけど、こういう非現実的な反論はしないで欲しいし、そういうSFまがいのことを官房長官が信じているのだとしたら、これは非常に怖い。有事の時も、楽勝に考えているんじゃぁ・・・例えば、某国から日本海をわたって侵入しようとするスパイとかも、衛星ですぐにわかると思っているのでは、と思ってしまう。
そんなことはない。曇りの日の夜に小さい船で渡ってこられたら、少なくとも衛星では絶対にわからん。
官房長官とはいっても戦前生まれの爺さんだぜ?技術系の素養なんてそんなもんだろう。
全文がないから分からないけど、GPSのことじゃないの?>衛星