2008-11-17

へこたれなければスキルは身につく。へこたれさせない目標設定と評価をしようぜ!

すごい物を見てもへこたれない人

なぜ、へこたれたのかを分析しよう

精神論だったり、「才能」や「努力する才能」だよ、という言葉で片づけるのは簡単だけど、それでは何もプラスがないし、つまらない。ここはもう少し細かく考えてみよう。

すなわち、君はなぜ「できない」「もう無理」と思ったんだい?

一つには環境要因があるだろう。お金時間、周囲との人間関係…。これらはすぐに改善するのはなかなか難しそうだ。

だけどもう一つ、「何をすればいいのか分からず途方に暮れた」「あんなこと、今の自分には難しすぎる」…努力しなきゃと思っていても、一体どこでどう努力すればいいのか分からない。そういう理由なら、それは何とかなるかもしれない。

発達には最近接領域がある

まず最初に知っておいて欲しいことがある。人間は1歩先の足場にしか届かない。

これを教育専門用語で「発達の最近接領域」という。最近接領域とは「自分一人でできる」以上「誰かの助けがないとできない」未満の領域のこと。

その人の学習段階(レディネス)にあわせて、ちょうどぴったりの「発達の最近接領域」範囲内に次の足場を用意する。実はこれこそが教育の正体だ。

「発達の最近接領域」となる範囲の幅は広い人もいれば狭い人もいる。歩幅と同じで個人差があるのだ。体調にも左右される。一足飛びで上達しているように見える人は、この幅が広いに過ぎない。その人も自分の歩幅で一歩ずつ発達段階をのぼっている点ではあなたと同じだ。

歩幅の違いはあるいは才能といえるのかもしれない。しかし裏を返せばスピードの違いこそあれど、歩ききることさえできれば、ほとんどの人が目標に到達すること自体は不可能ではないのだ。

むしろ注意したいのは、自分の最近接領域内に足場を設定できないと発達できないという点。発達できないと疲れだけがたまる。自分の歩幅を的確につかむことが最重要だ。それが最後まで疲れずに歩くことにも繋がる。

「最終目的地」と「次の一歩」、2つの目標が必要

さて、これを踏まえた上で、どこに努力力点を置くか、である。ポイントは2つある。

まず努力ポイント1つ目。「最終目的地」を持つことだ。

登山でいうならどの頂上に向かうか。当然といえば当然だが、目的地が分からなければルートが割り出せない。適当に動いたのでは遭難してしまう。マクロな視点、俯瞰的な視点で最終目標さえ捉えていれば、そこに至るまでのルートはわりと自由が利く。自分の行けそうなルートを選ぶことができる。

目的地が遠すぎる…と思ったら、もうすこし近めに設定しても良い。目標は途中で変えても良いからだ。

次、努力ポイント2つ目。「次の一歩」を見つける。ここ重要ですよ、テストに出ます。

今度はミクロな視点、さっきの「最近接領域」というやつだ。

学校教育では教師がきみの歩幅に合わせた足場を用意してくれる。趣味仕事ではそれができる人に師事するか、自分で足場を見つける必要がある。目標が達成できるか否かは最近接領域内にうまく足場を設定できるかどうかが肝だ。

自分より少しだけ上手い人を探して、マネをする。というのも良い手立てだ。

ポイントは自分に学習状況にあわせて、こまめに足場を設定すること。最近接領域は刻一刻と変化する。繰り返しになるが、歩ききれば目標には到達できる。だからこそ自分に適切な足場を設定すること、途中で疲れはてないように注意することが最重要だ。

「何をどうすれば上達できるか分かんないよ!」となってしまったときは足場が遠すぎる可能性が高い。もっと「一歩」を小さくしたり、より基礎部分に戻ればいい。

逆に、もうこのレベルは簡単にできるようになったな、と思ったら少し(ほんの少し!)レベルを上げる。

普段の運用は2つ目「次の一歩」に注力すればいい。1つ目「最終目的地」はそうコロコロとは変わらないからね。逆に「次の一歩」は毎回ていねいに確かめる必要がある。そうして時々ルートがずれてないか、最終目的地を確認すればいい。

もしも、1つ目「最終目的地」が変わったら、そのとき自分の位置と新しい目的地から、次のルートを割り出しなおそう。

カーナビを使うときのイメージだ。

「次の一歩」ごとに評価する

さて、歩ききるため(または歩ききらせるため)に重要なことがもう一つある。

評価だ。

どのタイミングで評価をするかについて、多くの場合、大目標に到達したときが頭に浮かぶだろう。学校ならテストだったり、仕事なら一つこなしたとき。趣味なら発表会とかかもしれない。

だが、それだけではない。実は「次の一歩」で動いたときに評価をするのだ。

一歩がうまく行った時は、全力で褒めていい。そして、そのまま行けばいい。

うまく行かなかった時は、「次の一歩」の足場の見直しをする。

ポイントは、評価とは点数付けに意味があるのではなく、むしろ最近接領域の状態を見極め、次の足場の設定へのフィードバックを行うことこそが真骨頂という点だ。

これは先ほどの、こまめに足場を設定する、という話に繋がる。こまめな設定には、こまめな評価が必要だ。

しかも、こまめに褒めればモチベーションも維持しやすいという特典付き。完璧な作戦だ。

こんなの無理\(^o^)/

おま…だから、いきなり全部やろうとすんなとあれほど…

はい復習ー。むりぽと思ったときは?…そうだね、「一歩」をもっと小さめに設定するのがコツだったね。

「できない」「もう無理」「やっぱ才能ないわ自分」って思ったときほど、設定を見直せー。

それでも「出来る」なんて思えない?

大丈夫、みんな義務教育はしっかりこなしただろ?国語も算数も苦手なりにも一応は出来るようになっただろ?

…出来てるじゃん。あれと本質は同じだ。だから、できるよ。慣れは必要だけどな。

補足

ま、なんにせよ時間は必要だから、この10000時間ってのを一つのめやすに長期計画立てると良いかもしれんね。

あなたも「天才」になれる? 10000 時間積み上げの法則

あと、へこたれそうになってる人には、周囲の励ましがよく効きます。特効薬です。

無理とか言ってる人も、おだてれば木に登ります。だからみんな俺に優しくしてくれメソッド発動。

追記:このエントリ、ほとんど元増田の言い換えだったり、ちょっと元増田の文脈からずれてしまったりしてるのが申し訳ないが、誰かのお役に立てれば幸い。

あとちょっとタイトル変えた。

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