大統領になったとかいう噂のオバマに「全一冊 小説 上杉鷹山」の紹介をしたい。
上杉鷹山 - うえすぎようざん - (鷹山は隠居してからの名前。上杉治憲 - うえすぎはるのり - )は江戸時代の米山藩の藩主。上杉謙信の頃とはうって変わって落ちぶれてしまった当時の米山藩。藩を存続させられるかの瀬戸際というところまで財政の悪化に苦しんでいた。治憲はその米沢藩に養子として迎えられ、藩主として米沢藩の建て直しに尽力する事となる。
故ケネディ大統領が、最も尊敬する日本の政治家として上杉鷹山を上げた事が有名らしく、私もその話をどこかで聞いて憶えていて、この本を手に取った。この「全一冊 小説 上杉鷹山」はそんな上杉治憲(鷹山)を知るにはすごくわかりやすい小説である。
歴史小説として読んで史実を知るというよりも、上杉治憲(鷹山)の人生を通して、今にも沈んでいきそうな藩をどうやって再生したのか、それを知るためのビジネスの書として読む一冊だと私は感じた。
この本は、今の世界に、特にアメリカに、ぴったりかもしれない。
上杉治憲の改革で私が最も心を打たれたのは、治憲自身が倹約をし、武士としてのつまらないこだわりを捨て、最終的に米沢藩の人々の心を変えていこうとしたところである。今のひどい世界の現状でも、改革の方法はあると思う。それを実現させるために、リーダーが何をやらなければいけないのか、それがこの本から伝わってくると私は思う。
日本は小泉政権で、少なくない数の人たちが何かが変わると期待を思っていた。しかし、官僚主導のこの国は、結局何一つ変わっていなかった。心のそこからのがっかり感が日本には漂っている。
今の日本には、上杉鷹山を指導者として受け入れる空気は無い。たぶん、何をやってもダメだろう。行くとこまで行くしかないだろう。
そう思わせる空気が、今のアメリカとオバマにはあるような気がする。
オバマに読んで欲しい一冊である。