『三国志大戦』というセガのアーケードカードゲームがあります。
http://www.sangokushi-taisen.com/ (三国志大戦3公式サイト)
ゲームセンターで、ネットワークを介して全国の相手と戦うものですが、今回このゲーム内でセガの対応に微妙な気分になることがあったのでひとつ。
ここに書くのは、他のところだと特定プレイヤー叩きなどの空気が邪魔になると思ったためです。
決められた日数の間に、倒した対戦相手から玉爾(ここでは単に点数のようなものです)を奪い、それが一番多かったプレイヤーが優勝というもの。
大会によって使うカードなどに制限がかけられ、上位入賞者には特別称号が与えられます。
さて今回の大会、全国でもトップクラスの実力を持つ某プレイヤーも参戦していました。
玉爾も、本人の日記で言われていた数からすれば、入賞確実の個数。事実中間ランキングでは上位に入っていました。
しかし、最終的に発表されたランキングには、彼の名前は影も形もありませんでした。
事実彼は、その実力もさることながら、「代打ち」行為を半ば公然と行っていることでも有名なプレイヤーでした。
「代打ち」とは、金などと引き替えに他の人のプレーを肩代わりし、ランクを上げたり、称号を手に入れたりする行為のことです。
ネットワークRPGでのRMTと概念や問題点は類似しているかもしれません。
これまで掲示板などでは何度も問題に挙げられ、事実最近の玉爾大会では、代打ちとおぼしきプレイヤーが、上位の多くを占めるという事態も起こりました。
今回の処分については、このような不満に対する対処、という面もあったでしょう。
事実、ここ数回の大会においてセガは、明らかに代打ち行為を意識した、規約や大会レギュレーションを発表しています。
http://www.sangokushi-taisen.com/mail_all.html (公式サイトの規約一覧。特に「6:(不正行為等に対する対処)」の項。)
なぜか代打ちで玉爾を伸ばしたプレイヤーの名義(IC)だけでなく、プレイしている部分だけを見れば明らかに正当なはずの彼自身の持つICも、ランキング除外の対象になっているなど、いくつか不可解な面はありますが、今回はその処分の重さや妥当性をどうこう言おうという訳ではありません。
今回私が一番気になったのが、この処分が、全くプレイヤーに公表されることなく行われたということです。
そのプレイヤーが不正であると判断した根拠や、規約のどの部分に抵触したのか、不正行為に対する処分の妥当性の説明、除外されたプレイヤーの名前はおろか人数さえも公表されることはありません。
処分があったという事実すら、掲示板やプレイヤーの日記を見ていないと気付くことができないのです。
大会の成績は、一人の人間が、多大な金と時間と経験と勘とハンドスキルを使った結果です。
おそらく上位の人間は、大会中のプレイ代金だけでも、数万円は使っているでしょう。
万一間違いで消されたら損害賠償を請求できるかもしれません。
それを無にする、という行為を行っているのに、その理由その他はまったく公表もされないのです。
おそらく処分されたプレイヤー本人にも説明はされないでしょう。公式全国大会にでも出ない限り、基本的に連絡する手段がありませんから。
このように処分に関する一切合切を公表しない理由は、何となく見当が付きます。
先に挙げた某プレイヤー氏は、ランキングに記載される店名や本人の日記などからほぼ真っ黒な状況証拠が揃っていましたが、大会の期間中、具体的にどのような不正行為を行ったか、という具体的な証拠を揃えることは、まず不可能です。
6:(不正行為等に対する対処)
大会運営事務局が不正行為もしくは他の参加者が不快に感じる行為があったと大会結果確定前に判断した場合、そのプレイヤーの大会参加結果は無効とします。 大会結果が確定した後に上位入賞者の不正行為もしくは他の参加者が不快に感じる行為が認められた場合には、その入賞者の特殊称号取消を含め大会参加結果を無効とする場合がございます。 その場合には他の参加者の順位繰上げ等の処置は行いません。 また上記行為に関わったプレイヤーに対して今後「全国大会」をはじめとしたセガ主催の公式イベントへの参加をお断りさせていただくほか、該当ICの停止の対応をとらせていただく可能性がございます
このように「他の参加者を不快に」しただけで大会失格にできる文言も盛り込まれています(これが盛り込まれたのはつい最近です)。
同じ頁にセガへのメールフォームもありますから、これで通報を受けたら「他の参加者を不快に」した、故に失格、という理屈をつけるためでしょう。
要するにセガは、具体的な調査をせずに、責任をプレイヤーに転嫁して処分できる規約を作ったわけです。
これ、ゲームをジャッジする立場からすれば、ものすごく不誠実なことだと思うんですけど、あんまり問題視されてないんですよね。
とりあえずこの騒動における反応の大半は、「(某プレイヤー)ざまぁwww」みたいなのが大半です。
まあ、彼が多くの人から嫌われる言動をしていた、というのは確かなことですけどね。
しかしこれ、より悪い方向に事態が進めば、どんな独裁国家だこれ、という状態にもなりかねないですね。
それこそ軽く祭りになれば、大会結果が消え、もしくはIC自体が停止される。
その根拠、というか責任のなすりつけ先になるのはメールという匿名の密告。
日記にもうかうかと「友達に手伝ってもらった」なんて書けません。トッププレイヤーならそれだけで炎上しちゃいます。
密告と秘密裏の粛正で保たれる安定とか、どこのスターリン政権下かと。
所詮ゲームのことではありますが、6桁7桁つぎ込んでる人間がゴロゴロいる世界、そう簡単にこれで無しよ、になるとはあまり穏やかじゃない話です。
その辺のジャッジの難しさ、というものを、セガには理解して欲しいんだけど、大変なんだろうなあ。
簡単にはできないし公正にするには金がいるし。
ちょっと思ったけど独裁が生まれる理由って「面倒だから」なんだろうね。
ここまでグダグダ書いてきて思ったのは、金額的にも相当搾取されてさんざん酷い調整に遭わされてるのに今まで付き合ってる俺はつくづくドMなんだなと言うことです。
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http://anond.hatelabo.jp/20081020043845 わかりやすかったです。 あとはMMORPGの市場拡大とRMT市場の拡大はリンクしてるのではないかな? これは自分もいろいろ検索していて思った。 そもそもMMORP...
http://anond.hatelabo.jp/20081020043845 RMT むちゃPKされたのを思い出しいろんな意味で泣けてきた。