2008-06-01

http://anond.hatelabo.jp/20080601110656

現実世界に「高木ムー」が普通にいる社会世界を滅ぼすような力を想定するとパワーバランスがめちゃくちゃになるから、

腕の一振りで10人ぐらい、何の力も持ってない、「普通の人」を殺傷できる程度の力。

高木の力は生まれつきで、基本的には普通の人から生まれてくる。人数的には、日本国内で10万人ぐらい、

少し大きな町であれば、必ず何人かは高木ムーで、見た目は普通の人と区別がつかない。

高木はたしかに強力だけれど、人数的には少数派。普通の人が銃を持ったり、あるいは集団で向かってくれば、やっぱり勝てない。

世界には今と同じく政府があって、利害関係多数決政治の流れを決める。

最初のうちは、政府はもしかしたら高木ムーの存在それ自体を認めないかもしれないけれど、

高木というものがある」ことが認識されたら、今度はきっと、高木規制をかけてくる。

高木認知された社会」は、高木ムーが生きにくい社会

高木銃刀法みたいな規制を受ける。一般市民高木を行使したら犯罪だし、それ以前にたぶん、

高木ムーであることそれ自体が抑止力になってしまうから、一般市民高木を見せること自体もタムー視される。

高木ムーは「危険存在」という認識が為されて、外から見てそれと分かる格好を強制させられるし、

それに従わない高木ムーは、もしかしたら罰せられる。取り締まったり、罰したりする「警察」の側にも、

たぶん一定の割合で高木ムーが就職しているし、もしかしたら警察組織は、高木ムーにとっては

能力が生かせる貴重な職場になっていたりする。

一般市民挑発されても、高木ムーは手も足もでない。高木を使えば取り締まられるし、

高木ムーを取り締まって、その人を罰するのもまた、「仲間」であるはずの高木ムー。

「事件」の始まりは、いつも「力なき一般市民」。

くだらない挑発行為が繰り返されて、追い詰められた高木ムーが、仕方なしに高木を行使する。大騒ぎになる。

市民は口々に「被害」を訴えて、高木が使える警察官が動員される。

娯楽に飢えた一般市民に見せ物を提供するためだけに、高木ムー2人が、市民の前で殺しあいを演じさせられる。

警察高木ムーは強力だけれど、「勝った」ところで気分は晴れない。

欲しがって得たわけではなかった、それでも最初の頃はうれしかった「高木」の能力

「よい市民」の通報を受けて、「悪い高木ムー」を倒す。みんな喝采する。口の端には品のない笑みが浮かんでる。

自分が倒した「悪い高木ムー」にだって、たぶん言い分はあったはずなのに、高木を持っている、能力を持っている、

その能力を、「よい市民」の前で行使したことそれ自体が罪と断じられて、自分に倒される。

能力を生かすために、一般市民を守るために警察に入って、結局のところ、自分たちは、

その中の「最悪」の連中に、娯楽を提供することしかできない。

戦う。倒す。市民はますます興奮して、もっと強力な「娯楽」を求めて、別の高木ムーを挑発する。

また倒す。「高木の恐怖」が喧伝されて、「よい市民」は娯楽を求めて、自分たちの「よさ」を確認するために、

「安心できる社会を作る努力が感じられない」なんて、警察を叩く。

ある日刑事部長が失踪する。強力な高木ムー。「高木警察」を代表していた人物。

「よき市民」が倒される事件が相次ぐ。犯人の手がかりは全くないけれど、警察側の高木ムーは、

それをやったのが誰なのか、みんな分かっている。

刑事部長にあこがれて警察の門を叩いた新人高木ムーが、今度はその部長を追いつめて、

市民」を守るために、昔の上司と殺しあいをする。

部長は倒される。あるいは、倒されたかったのかもしれない。

警察が勝利して、社会平和になって、高木ムーを取り巻く現実は、結局何も変わらない。

高木ムーが本当に存在したら、だからこそたぶん、「高木なんてないんだよ」なんて、彼らは真っ先に口にする。

記事への反応 -
  • 現実世界に「魔法使い」が普通にいる社会。 世界を滅ぼすような力を想定するとパワーバランスがめちゃくちゃになるから、 腕の一振りで10人ぐらい、何の力も持ってない、「普通の人...

    • 現実世界に「高木ムー」が普通にいる社会。世界を滅ぼすような力を想定するとパワーバランスがめちゃくちゃになるから、 腕の一振りで10人ぐらい、何の力も持ってない、「普通の人」...

    • この文体はレジデントなんとかの人かな。デビルマンっぽい話好きだよね??。

    • 腕の一振りで10人ぐらい、何の力も持ってない、「普通の人」を殺傷できる程度の力。 魔法はたしかに強力だけれど、人数的には少数派。普通の人が銃を持ったり、あるいは集団で向...

    • 童貞への揶揄としか読めない俺はネット廃人

    • かなり多くに人がそういうジャンルの創作物作ってるのよね ネットで読める漫画だと「魔道」とか

    • 絶対可憐チルドレンの丸パクリですね、わかります。

    • http://anond.hatelabo.jp/20080601110656 魔言使いの世界 魔言は使える人と使えない人がいる。 言葉を誰でもしゃべれるように、誰でも魔言を使うことができるが、 言葉がしゃべれるから誰でも...

    • 「能力者」の秘密をひとびとに、たとえフィクションめかしてとはいえ仄めかしてしまうとは...。医師として静かに人生を過ごせたものを。やむをえん。

    • つ 絶チル

    • 実はこの「魔法使い」って実在してんの。「○○」って言われてる人たちの置かれている状況と全く同じなんだよ…ってオチかと思ったのに。 例えば「アルファブロガー」が入っちゃっ...

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