2008-03-05

[][]世間の人々が軽蔑する相手、聖人だけ真価を認める

六韜

【第二十 選将篇】

武王が呂尚にたずねた。

武王「すぐれた人物を選んで将に任命したいと思うのだが、人物を見極める方法を教えてほしい」

呂尚「外見だけで判断してはなりません。外見と中身の一致しない場合があります世間の人々が軽蔑する相手でも、聖人だけはその真価を認めるのですが、 凡人にはそのあたりの機微はわかりません。深い洞察力があって、はじめて見抜くことが出来るのです」

武王「どうすれば見抜くことが出来るのか」

呂尚「それには8つの方法があります

第一に、質問してみて、返答の内容で判断します。

第二に、問い詰めてみて、どんな対応をするかで判断します。

第三に、スパイを使って裏切りを誘い、誠意を確かめてみます

第四に、表面からずけずけたずねてみて、人柄を観察します。

第五に、財貨を管理させてみて、どの程度清廉であるかを観察します。

第六に、女を近づけてみて、どの程度貞節であるかを確かめます

第七に、困難な任務を与えてみて、どの程度勇気があるかを判断します。

第八に、酒を飲ませてみて、その酔い方を観察します。

この8つの方法をすべて試みてみれば、おのずから賢者か愚者か見分けることが出来ましょう」

組織内政治、ゴマすりばかりが上手な人物が出世することになれば、実務能力があり判断の優れた人物が無能な人間の指揮下に入ることになり、前線の混乱と敗北は避けられない

日本軍は「やる気を見せること・積極性」が組織内の人物評価として重視され、戦果や失敗責任については考慮される比率が低い集団でした。この歪んだ人事評価制度はのちに、無謀な作戦を実行し責任を取らない人物を日本軍の内部に増加させてしまい、敗北を決定的にします。

だれもかれも眼は持っているが、洞察の才を持つ者は稀である。

巧言令色鮮し仁

剛毅木訥(ごうきぼくとつ)は仁に近し

[六韜][外交][交渉]無能ならば歓待せよ。

[六韜][友人][友達]仲間の多い人間とは腹黒い人間。

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