2008-01-05

徴農」とか

若者自立施設とかについて。

よく政治家保守派論客なんかが、ニートをそういう施設に送り込んで性根を叩き直せ!ということを放言して、それに対してリベラル派の学者なんかが「本質は経済労働環境教育制度など構造的な問題だ」って反論したりする。

でも、脳科学的に考えると「徴農」なんかの集団生活を通じて若者の自立心ややる気を引き出そうというのは一定の合理性がある。

規則正しい生活と作業をするという目的を設定すると前頭連合野が刺激を受けて、やる気を司る側座核も刺激される。そして実際に行動をし始めると側座核がさらに動き出し、視床下部・海馬扁桃体などに信号が送られ、やる気ホルモンと呼ばれるTRHが分泌される。それがさらに興奮物質の分泌を催すことで、さらにやる気が充実していく。

そうなると顔つきも引き締まり、動きもキビキビしていく。作業を達成すると、達成感が快楽として脳に記憶され、自分に自信が持てるようになる。

「服装の乱れは心の乱れ」というのも真実を含んでいると思う。「心の乱れ→服装の乱れ」という因果関係だから、服装の乱れを直しても心の乱れが直るとは限らないように思えるが、あえて形から入ることで、脳に刺激を与えて気持ちを切り替えることができるのか。昔の人は直感的にそういうことを知ってたのかもしれないな。形から入ることの大切さ。

「本人のやる気を引き出したら、構造的問題は放置するのか!」というリベラル派の反論がありそうだけど、そういうことは言ってない。グラミン銀行だって債務者に生活指導したり、生活標語唱えさせたりしてるから、「性根」の問題も経済に負けず劣らず重要なんじゃないかと思ったまで。

また、逆説的に言うと、「目的設定→実行→達成」というプロセスが大事なので、「徴農」でなければダメということでもない。部屋の掃除をしたり、「一日30分英語勉強する」って目標でもいいだろう。

  • タコ部屋の人を観察させてもらったことがあるけど、 顔つきも引き締まり、動きもキビキビしていく。作業を達成すると、達成感が快楽として脳に記憶され、自分に自信が持てるように...

    • タコ部屋はただの奴隷労働だから元増田の意図しているところとはちがうでしょ。

      • 奴隷労働じゃないし、俺はヤクザじゃねえ!w 規則正しい生活と、定められた期間「休まず、サボらず、故障せず、監督の機嫌を損ねず」働けば、見事社会復帰…という、 京浜や阪神や...

        • 規則正しい生活と、定められた期間「休まず、サボらず、故障せず、監督の機嫌を損ねず」働けば、見事社会復帰…という、 京浜や阪神や名古屋じゃ考えられない程度には良心的な場...

  • 社会不安障害などの精神的疾患、トラウマによって自立が阻害されているニートの支援策の一つとしては有効な手段であると思う。 ただ私の場合、「施設に送り込んで性根を叩き直せ!...

    • >働ける能力があるのに働かないことを進んで選択した人達 正しいような気はするのだけど、何かが違っているような。 本人が「選択」しているのに、なぜ他人が干渉するのだ、という...

      • 「愚行権」はあるだろ。 わざわざ政府や自治体が干渉するのは自由の侵害で憲法違反だ。

        • 愚行権か。それ、どの程度通用すんのかな。 おめえ、社会の迷惑なんだよ、と、犯罪犯してもいないのに責められるとか 人に迷惑かけたとしても、その他の人間の方がわいわい責めると...

          • 愚行権は「人に迷惑がかからない範囲内で」許されるんじゃなかったかな。 「社会の迷惑」ってのが具体的事実じゃなくて、単に「目障り」とか「気に食わない」って意味なら止めさせ...

            • ホームレス、ね。知り合いの知り合いが若いのにホームレスになっちゃったんで、人事ではないのだけど。 モーツァルトみたいな生涯を選ぶか、ルーベンスみたいな生涯を選ぶか、て感...

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