2007-08-22

http://anond.hatelabo.jp/20070822031327

VCについて

株式会社をつくって適当プレスリリースを流すだけでVCが寄ってきます。

プレスリリースを打つ行為というのはお客さんに広くサービスを知ってもらうためではなく、VCホイホイなのではないかと思うほどです。それほどVCだけが寄ってきます。

ちなみにメディアに取り上げられ集客につながるというような本来の効果は殆ど期待できません。

甘言

社長になると一番多く掛かってくる電話は「お金を貸しますよ」という電話です。

それほど社長業と資金繰りというのはきってもきれないものです。

収入のあてはなくとも支出だけは確実に決まってしまっているのです。

いっときでも調子がわるいと目に見えて資金が減っていきます。

場所代などはともかく人についての費用はスタートアップ会社には非常に重くのしかかります。

とくに自らの技術を頼りに新規サービス、新規マーケットを開拓するというような会社日本の場合早々に資金繰りに行き詰まります。新規出店などの場合も同様です。

よほどイニシャルに工夫をするか資金に相当余裕があるひつようがります。

日本人は非常に保守的で新しいところとは取引や物を買ったりしないからです。

旧知の取引関係がすでにあるか、スタイルにとらわれず臭い仕事をしてまずは最初の3年間を凌ぐか、

いずれにしろ、思い描いたような事業は始めるには経営者にはもどかしいほど時間がかかります。

経営者にとって時間とはつまり資金の問題です。

そのようなタイミングでのVCの話は非常に経営者にとって魅力的な話しです。

創業時の資金

創業に掛かるコストはだいぶ軽減されましたが、日本では創業後の会社の維持に非常にコストが掛かります。

LLCのような利益がでてから分配するような組織体系にまだまだなじみがないからです。

(金になってもならなくても働いた分はクレという社会主義的な労働土壌がある日本では今後も受け入れられないかもしれませんね。)

創業まもなくは非常に不利な条件で取引を開始しなければならないことも多いです。

仕入れや給料の支払い日と売上回収の入金日この日数差の理不尽にどの経営者も頭を悩ませることでしょう。

最初からうまくいく会社はありません。

改善を繰り返しながら事業の方向性を模索していくのですが、大抵途中で資金が尽きかけます。いまのうちですね。

先にも述べた通り甘言は常にあります。

ですが、のれるような甘言は殆どありません。

このような経営者が不安に陥ったときは資金提供の話しがとてもありがたいものです。

VCはさらにそれなりのノウハウを持ち合わせていることも多く、

経営者のせっぱつまり感のところにVCの話しがあった場合喜んでのってしまうことでしょう。

無理して上場するということ

資本のスケールメリットを生かせるマーケットというのは少なくなっています。

上場するメリットなどブランディング戦略より他なりません。

ただ、VCキャピタルゲインによってのみ利益を得ることができます。

配当狙いのVCなどがあるでしょうか?

外部からの資本をいれてしまえば、あとはそれに報いるには上場しかないのです。

経営者現場の感覚は往々としてずれてきます。

これは経営者が外にむいて活動しなければならぬいっぽう現場は内を向いて仕事をまわす必要があるからです。

従業員雇用をまもるためにおこなった判断で結果、従業員が去っていく原因になることがあります。

で、社長はさらに心を閉ざすっと。

なんていうか上場会社社長はかわいそう。

はてな社長をみてごらん! 創業当時VCから相手にされなかったから今じゃあんなにのびのびw

記事への反応 -
  • https://note.mu/whynotgetrich/n/n3b40d12f10d5 に移行しました。

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      • 社員のために会社があるわけではないからこその、「お願い」なんじゃん。 増田の言っていることは、それほど間違っちゃいないが、我田引水の曲解ではあるな。

      • マザーズに上場している企業の経営者が言いそうなこと。 上場がゴール!ですか。

      • はっきり言って、経営者にとって、無理にでも上場するのが投資を回収する限られた手段なんだよ。上場は、1回限りの高値売りのチャンスなんだよ。実力をはるかに超えた評価で売却が...

      • あなたが言うほど経営者が個人としてリスクを負うようなことはありませんよ。 上場を目指す企業には大抵バックにVCとかついてるでしょ。 リスクを負っているのはそのVCであって、経営...

        • リスクとコストを他人に負わせて、自分のリスクとコストを最小限に抑えるのは、資本主義における基本的なやり方だからなぁ。批難されるようないわれはないと思う。

      • http://anond.hatelabo.jp/20070823110922 おたくらがそういう積もりなら、例えばこっちは会社で得た技術を持ったまんま転職したっていいんだぜ。ある程度軌道に乗っているとはいえ、ベンチャー...

      • というか、http://anond.hatelabo.jp/20070823110922 こんな考え方で上場できたらそれはそれで不思議だわ。 相当運が良かったか、社員の資質は問わない業種だろうね。 一人でやって下さいってな...

    • 好景気のご時世を反映した意見表明だよね。 現代の労働市場は比較的柔軟だしさらにIT系ともなると流動性は他よりもずっと高い。自由な市場だ。だから構造的不満なんか通常の労使レベ...

    • http://anond.hatelabo.jp/20070821033820の増田です。 最近話題のえがい人を見てすごく懐かしい気持ちになりました。 私も学生時代に起業して(その後買収されて、上場に至り、前エントリーのよう...

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